カウンセラーが教える日常で使える心理テクニック④「対人関係で悩まないために アドラー心理学『目的論』」

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『アドラー心理学の提唱する”目的論”とは』

夫(妻)と上手くいっていない、部下(上司)と上手くいっていない、彼氏(彼女)出来ない、子どもが言うことを聞かない・・・など、多くの人が対人関係で悩んでいます。

話し方講座に通ったり、外見を磨く努力をしても変わらないという方はオーストリアの心理学者「アルフレッド・アドラー」が創始し、その影響を受けた後継者などが発展させてきたアドラー心理学を学んで見るのも良いと思います。

アドラー心理学01

アドラー心理学の基礎的な概念として「目的論」があります。これは同じく心理学者のフロイトなどが提唱していた「原因論」とは全く別の考え方になります。

「原因論」は何かしら自分の望まない状況になった時に、その原因を調べて取り除くことにより問題が解決するという考え方ですが、「目的論」は何かしらの問題が起きた時には、その本人が「目的(問題)」を設定し、その目的を果たすために自らが選択しているという考え方です。

アドラー心理学02

例えば、人との関係が上手く築けない「原因」は何かを考えた時に「自分は極度の恥ずかしがり屋」でり、それは過去にいじめられた経験が原因となっていると考えます。

これに対して「目的論」は「上手く話せないために恥をかくということを避ける」という目的を設定し目的を果たすために、あえて自分から話しかけず人との関わりを避けるために人との関係が上手く築けないと考えます。

この場合、「恥ずかしがり屋」を克服しても「上手く話せないために恥をかくということを避ける」ために「緊張する・会話が続かない」などと、自分にとって都合の良い別の原因を作り出してしまいます。

アドラー心理学

『「なぜ」より「どうしたら」と考える』

もっとわかりやすく言うと「なぜ、上手く人付き合いが出来ないんだろう?」と考えると「緊張するから」「上手く喋れないから」という出来ない原因を考え「恥をかきたくない」という目的のために人との関わりを避けるという選択をしてしまいます。

この「なぜ」「どうしたら」に変えて考えて見ましょう。「どうしたら、上手く人付き合いが出来るようになるかな?」と目的を少し見直してみると、目的を達成するために手段を考えるために、原因は意味のないものとなります。

ポジティブ

『自分の可能性や良い所を再認識する』

このような考え方がアドラー心理学の「目的論」ですが過去の原因、つまり「トラウマ」を解決しない限り上手く行かないという反対意見もあります。もちろん、問題と原因の因果関係を解明し原因を取り除ければ解決するかもしれませんが、目的の方向性がズレていると結局は好転しない場合もあります。

目的を見直して自分の可能性や良い所を再認識して行くことで、行動力が少し芽生えたり以前より積極的になれたりするものです。

出来ない原因よりも出来る方法を考えてみましょう!

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