『カウンセラー資格を持つ探偵が教える嘘の見抜き方』
浮気癖がなかなか治らないパートナーや頻繁に嘘をつくようなパートナーだと、次第に相手のことがなんだか信じられなくなって、話している内容や行動の全てが疑わしく感じてしまうようになった経験はありませんか?
頻繁に嘘をつくような相手と接しているうちに、自分自身が猜疑心の塊になってしまい誰も信じられなくなってしまうこともあります。そのような状態が続くと余計なトラブルを生み人間関係が上手く行かなくなってしまう可能性もあります。
そのような状態にならないためにも、また、余計なトラブルに巻き込まれないためにも、カウンセラー資格を持つ探偵が、嘘をつく人の特徴などを踏まえた上で嘘の見抜き方をアドバイスします。
目の動き(目線・視線)で嘘を見抜く?
まず、嘘の見抜き方で良く紹介されるものは相手の「目の動き(目線・視線)」を観察するというものです。目の動きは脳と連動し以下の様に判断できると言われています。
自分から見て相手の目線が
- 左上を向く→過去の体験や記憶を思い出している
- 右上を向く→経験したことがない状況などを想像している
- 左下を向く→聴覚に関連する音や声に関することを考えている
- 右下を向く→肉体的な苦痛や快感などを思い浮かべている
つまり、この考え方の場合には自分と話している相手の目線が右上を向くと「嘘をついている」可能性があると判断できるということになります。
しかしながら、この目の動き(目線・視線)を観察して判断するアイセンシングキュー(視線解析)という考え方は目の動き(目線・視線)は脳が情報処理をしている際に動くため疑問視されていて、「目の動きだけで嘘は見抜けない」と考えたほうが良いでしょう。
言動に違和感を感じるかどうかで判断できる
もう少し、分かりやすく確度の高い嘘の見抜き方は相手の「顔の表情」「首から下の動き」「発する言葉」に注意を向けることです。
何種類か例を上げてみると
「口を結ぶ」
唇に力が入り横一文字になる状態ですが、何か気がかりなことがある時にする仕草です
「手を隠そうとする」
緊張感や警戒心の現れなのですが、しきりに手を触ったり握りこぶしを作ったり、腕を組んで手のひらを脇の下に入れるような仕草もあります
「遠ざかろうとする」
罪悪感を感じた時、その対象から離れようとする心理ですが立っていても座っていても相手から距離を取ろうと少しづつ離れていきます
「姿勢を頻繁に変える」
遠ざかろうという心理と同じですが、しきりに座り直したり足を組み直したりと、とにかく落ち着かない印象を受けます
「返事が短くなる」
ボロを出さないようにするための防衛本能の様なものですが「うん」「はい」「いや」などの一言二言しか発しなくなります
「強調語を多用する」
必死に信じさせようとする表れですが、「絶対に」「本当に」「マジで」「一度も」という様な強調語を多様します
「質問に質問で答える」
相手に聞かれた事を頭の中で整理して言い訳を考えている可能性が高く、「昨日は誰と会ってたの?」という質問に「昨日は誰と会ってたって?何で?同僚だけど?」といった感じの返答は疑われていると感じて、逆に相手に対して探りを入れたいという表れです
など、これらの嘘をついている人の言動は一言で言うと「違和感を感じる」や「矛盾を感じる」言動と言えます。なんとなく相手を「怪しい」と感じるのは、こうした普段の仕草とは違う「違和感」や「矛盾」を無意識に感じているからとも言えます。
相手の表情を観察する
この違和感や矛盾の中には「微表情(マイクロエクスプレッション)」という、僅か0.5秒以下しか現れない表情も含まれています。この「微表情(マイクロエクスプレッション)」はアメリカの心理学者ポール・エクマンの研究結果によるもので、エクマンは人間の感情は大きく分けてJoy (喜び)、Surprise(驚き)、Sadness(悲しみ)、Anger(怒り)、Disgust(嫌悪)、Fear(恐怖)の6つから成り立っており、感情により現れる表情を以下のように分類しています。
- 喜び:頬があがる。口角も上がる。目の下の部分にしわが現れる。鼻と唇の上の部分、目じりにしわができる。
- 驚き:眉毛があがって、丸くなる。眉の下の部分の皮膚が伸びる。目を見開きく(上の部分があがって、下の部分は下がる)。あごは下がる。
- 悲しみ:目の外側が下がる。眉の皮膚が三角のようになる。口の端が下がって、唇を震わせる。
- 怒り:眉の低い部分が収縮して、傾斜する。 まぶたの低い部分が緊張する。叫んでいるかのように、唇が緊張したり開いたりする。
- 嫌悪:上唇があがる。大抵は非対称です。鼻周りや上唇のあたりにしわが出る。おでこにもしわができる。まぶたの下の部分にしわが出るような、頬骨の上がりが見らる。
- 恐怖:眉毛があがって収縮する。まぶたの上と下の部分があがる。唇が緊張する。口が開く時もある。
この分類を踏まえた上で、相手の表情をしっかりと観察すると「喜びの表情をみせながら、そこに僅かコンマ数秒の「怒り」の表情が見える」といったほんの小さな「違和感」や「矛盾」を見つけることで、相手の真意を見抜くヒントになります。
嘘を見抜くコツは?
嘘を見抜くコツは「絶対に騙されない」と意気込むのではなく、相手の発する言葉やそのニュアンス、目線や体(手足など)を冷静に観察し、ある問いかけに対して相手の言動に何らかの「違和感」を感じたら、再度同じ質問をして観察するようしましょう。そうすれば、何かしらのボロが自然と相手から出てきます。
ただし、人を騙すことを生業とする「詐欺師」は意図的に上記の言動を取ったり、淡々と嘘をつきますので、1人で判断せずに友人や知人に同席してもらったり、相談したりすることをお勧めします。
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探偵歴21年の探偵事務所所長。メンタルケアカウンセラー・メンタルケア心理士・行動心理士。横浜・千葉・東京で気軽に相談出来る探偵事務所を展開中。神輿会など地元行事にも積極的に参加しています。